
アガベの育成棚の作り方
スチールラックを使った育成棚の組み方、段の高さ、段ごとの温度のむら、窓辺に置くときの注意。部屋のどこに置くかの考え方。
株が増えてくると、ライトとファンをまとめて付けられる棚があると管理がぐっと楽になります。日本の室内育成では、組み立て式のスチールラックを使う人が多く見られます。
スチールラックが選ばれる理由
棚板の高さを自由に変えられ、ライトとの距離を調整しやすい
柱にライトやファンを、クリップや結束バンドで付けやすい
網目の棚板は、風と水が抜けやすい
幅・奥行き・段数の選択肢が多く、部屋に合わせやすい
棚の組み方の目安
段の高さ
段と段の間の高さは「鉢の高さ+株の高さ+ライトとの距離+ライト自体の厚み」で決まります。株が育ったり、ライトを替えたりしたときに距離を変えられるよう、少し余裕を持たせておくと便利です。
奥行きと幅
奥行きが深すぎると、奥の株の手入れがしにくく、光も届きにくくなります。手が届き、株の様子を見やすい奥行きを選びましょう。幅はライトの照らせる範囲に合わせると、むだが出にくくなります。
反射材
棚の背面や側面に白い板やアルミ系の反射シートを貼ると、外に逃げる光を株に返せます。熱がこもりやすくなる場合もあるので、風の通り道はふさがないようにします。
段ごとの温度のむら
暖かい空気は上にたまるため、棚の上の段ほど温度が高くなりがちです。ライトの熱も加わるので、夏は上段が思った以上に暑くなることがあります。反対に冬は、床に近い下段が冷えやすくなります。
場所 | 起きやすいこと | 対策の例 |
|---|---|---|
上段 | 夏に高温になりやすい | ファンで熱を逃がす、温度計で確かめる |
中段 | 比べると安定しやすい | 小さい株や、様子を見たい株を置く |
下段 | 冬に冷えやすい | 床から離す、断熱の板を敷く |
部屋のどこに置くか
エアコンの風が直接当たらない場所:急な乾燥や温度の変化を避ける
窓から少し離した場所:冬の窓際は夜に冷え込み、夏は熱がこもりやすい
コンセントに近い場所:延長コードを長く引き回さずに済む
人の通り道から外れた場所:アガベのトゲは鋭いので、ぶつかったり触れたりしない位置に
窓辺で育てる場合
明るい窓辺は、ライトの補助として役立ちます。ただし、ガラス越しの光は屋外より弱く、季節によって差し込む角度も変わります。光が一方向から当たるので、ときどき鉢を回して、株が片側に傾かないようにしましょう。
室内のライトに慣れた株を急に夏の直射日光に当てると、葉焼けすることがあります。置き場所を変えるときは、短い時間から少しずつ慣らしてください。
株の並べ方
光の強い中央には、光を多く必要とする株や、締めたい株を置く
迎えたばかりの株や植え替え直後の株は、光の弱い端から慣らす
乾き方の近い株(鉢の大きさや用土が同じもの)をまとめると、水やりがしやすい
葉どうしが触れない間隔を空ける。トゲで隣の葉に傷がつくのを防げ、風も通りやすくなる
棚を安全に使うために
棚板ごとの耐荷重を確かめる。土の入った鉢は、水やりのあとさらに重くなる
背の高い棚は、地震に備えて壁に固定したり、転倒防止の器具を付けたりする
重い鉢は下の段に置き、棚の重心を低くする
ライトやファンのコードは柱に沿ってまとめ、垂れ下がらないようにする
電源タップは床に直接置かず、水がかからない高さに固定する
水やりと掃除のしやすさ
棚の上で水やりをすると、鉢底から出た水が下の段に落ちます。鉢の下にトレーを置くか、水やりのときだけ株を浴室や流しに運ぶと、床や電源を濡らさずに済みます。トレーにたまった水は根腐れの原因になるので、そのままにしないでください。