
アガベの水やり
基本は「乾いたらたっぷり」。土の乾きの確かめ方、環境による間隔の違い、株の中心に水を残さない工夫と、肥料の考え方。
水やりは毎日の管理の中心ですが、アガベでは「やりすぎ」による失敗がとても多い作業です。決まった日数ではなく、土の乾き具合と株の様子を見て判断するのが基本です。
基本は「乾いたらたっぷり」
土が中まで乾いたのを確かめてから、鉢底の穴から水が流れ出るまで、たっぷり与えます。少しの水をこまめに与えると、土の表面だけが湿って根まで届かず、かえって鉢の中が乾きにくくなります。たっぷり与えると、鉢の中の古い空気が押し出され、新しい空気が入るという利点もあります。
土の乾きを確かめる方法
鉢の重さ:水やり直後と、乾いたときの重さを手で覚えておくと、持ち上げるだけで分かるようになる
竹串や割り箸:土に挿して数分置き、抜いたときに湿った土が付いてこなければ乾いている
土の色:表面が乾いた色になっているか(中はまだ湿っていることもある)
水分計:土に挿して、数値や色で確かめられる道具もある
水やりの間隔の目安
乾くまでの日数は、温度・光・風・鉢の大きさ・用土で大きく変わります。下の表は、考え方の目安です。
環境 | 乾き方 | 間隔の考え方 |
|---|---|---|
暖かく、ライトと風がしっかりある | 早い | 小さな鉢では、数日〜1週間ほどで乾くこともある |
気温が低い、風が弱い | 遅い | 乾くまで待ち、間隔を空ける |
大きな鉢、水を含みやすい土 | 遅い | 中まで乾いたかを、特によく確かめる |
寒い部屋で成長が止まっている | とても遅い | 量と回数を大きく減らす |
水やりの時間帯と水の温度
ライトが点いている時間の前半に与えると、そのあと光と風で乾きやすい
消灯の直前に与えると、暗い時間に土が湿ったままになりやすい
冬は冷たすぎる水を避け、室温に近い水を使う
夏に屋外で育てる場合は、日中の暑い時間を避けて朝か夕方に
株の中心に水を残さない
アガベは葉が重なったロゼットの形をしているため、上から水をかけると、株の中心(成長点)や葉の付け根に水がたまることがあります。風の弱い場所で水が長く残ると、傷みや腐れの原因になることがあります。
細い注ぎ口の水差しで、株元の土に向けて与える
中心に水が入ったら、ブロワーやファンの風で飛ばす
水やりの記録をつける
水やりの日を記録しておくと、季節や置き場所ごとに、土が乾くまでの日数が見えてきます。「前回から何日たったか」が分かれば、与えすぎや与え忘れを防げます。鉢の下に受け皿を置いている場合は、水やりのあと、たまった水を必ず捨ててください。水がたまったままだと、鉢の底がいつまでも湿り、根が傷む原因になります。
腰水について
水を張った容器に鉢ごと浸けて、底から水を吸わせる方法を腰水と言います。根を出させたい株や、乾ききった土を全体に湿らせたいときに使われることがあります。ただ、ずっと浸けたままにすると根が傷みやすくなります。目的があるときに、期間を決めて使いましょう。
水が足りないときのサイン
アガベは乾きに強いので、少し水が足りないくらいではすぐに傷みません。葉に細かいしわが寄る、葉の張りが弱くなるといった変化は、水を欲しがっているサインのことがあります。土が乾いているのを確かめてから与え、数日で張りが戻るかを見てください。
肥料は控えめに
アガベはもともと養分の少ない土地で育つため、肥料は少なめで十分です。成長期に、ゆっくり効く粒の肥料を少しだけ土に混ぜるか、薄めた液体の肥料をときどき与える程度が一般的です。与えすぎると、葉が間延びして形がゆるむことがあります。植え替えの直後、根が傷んでいるとき、寒さで成長が止まっているときは、肥料を与えないでください。