
アガベの植え替えと増やし方
植え替えの時期とサイン、手順、植え替え後の水やり。子株を外して増やす方法と、根のない株を発根させるときの考え方。
アガベは成長に合わせて、ときどき植え替えが必要です。また、株元から子株を出す種類も多く、外して育てれば株を増やせます。どちらも株に負担がかかる作業なので、時期と手順を押さえておきましょう。
植え替えのサイン
鉢底の穴から根が出ている
水やりをしても、水がなかなか染み込まない、または抜けない
株が鉢に対して大きくなり、ぐらつく・倒れやすい
前の植え替えから時間がたち、土が崩れて細かくなっている
買ってきた株の土が、自分の環境に合っていない
植え替えの時期
成長が活発な春から初夏、または暑さが落ち着いた秋の初めが向いています。真夏や真冬は株が弱りやすいので、避けるのが無難です。室内で温度を一年中保てる環境では時期の制限はゆるくなりますが、根を傷めたあとは、暖かく安定した環境で回復させるのが安心です。
用意するもの
新しい鉢と、乾いた用土
厚手の手袋(トゲから手を守る)
ピンセット、割り箸
清潔なハサミやナイフ(使う前にアルコールなどで拭いておく)
新聞紙や厚手の紙(株を包んで持つと、トゲが刺さりにくい)
植え替えの手順
数日前から水やりを止めて、土を乾かしておく
株を紙や手袋で包んで持ち、鉢から抜く
古い土をほぐして落とす。根を強く引っぱらない
黒く傷んだ根や、中が空になって枯れた根を切る
根の切り口を、風通しのよい日陰で乾かす(数日が目安)
新しい鉢に乾いた土を入れ、株の中心が埋まらない高さで植える
植えてすぐには水を与えず、数日〜1週間ほどたってから与え始める
植え替えのあとしばらくは、光を少し弱めにして、根が落ち着くのを待つと安心です。肥料はこの時期には与えません。
植え替えでよくある失敗
湿った土に植えて、すぐに水も与え、切った根から傷んでしまう
株を深く植えすぎて、葉の付け根が土に埋まり、蒸れて腐る
大きすぎる鉢に植え替えて、土がなかなか乾かない
トゲで手をけがする、葉どうしがこすれて傷がつく
作業は急がず、株を包む紙と厚手の手袋を使って、葉を傷つけないように扱いましょう。
子株の外し方
子株は、ある程度の大きさになり、できれば自分の根が出てから外すと、その後の育ちが安定します。小さすぎるうちに外すと、根が出るまでに時間がかかることがあります。
植え替えのついでに鉢から抜き、子株の付き方を確かめる
親株とつながっている部分を、清潔な刃物で切り離す
切り口を日陰で数日乾かす
乾いた土に植え、根が出るまでは水を控えめにする
親株の切り口も、同じように乾かしてから植え直します。
子株の出方と、外したあとの育ち方
子株は、親株のすぐ横から出るものと、土の中を伸びた茎の先から少し離れた場所に出るものがあります。外す前に、どこで親株とつながっているかを確かめておくと、切る位置に迷いません。
外したばかりの子株は小さく、根もまだ少ないため、親株より乾きやすく、光にも弱めです。小さな鉢に植え、明るさは少し控えめから始めて、新しい葉が動き出したら少しずつ親株と同じ環境に近づけていきます。
根のない株を発根させる
根を整理した株や、根のない状態(ベアルート)で売られている株は、まず根を出させる必要があります。これを「発根管理」と呼び、やり方は人によってさまざまです。
乾いた土に植え、暖かい場所で根が出るのを待つ
植えたあと、少しずつ水を与えて土を軽く湿らせる
腰水で底から水を吸わせる(長く続けすぎない)
どの方法でも大切なのは、暖かさ(20〜30℃前後が目安)、切り口が乾いていること、そして腐らせないよう風を通すことです。根が出るまでの期間は、株の状態や環境によって数週間から数か月と幅があります。株がぐらつかなくなる、中心から新しい葉が動き出すといった変化が、根が出たサインになります。